どうしてここまでくどく書くのかというと、(ここらへんは管理人の私事になるのですが)デジタルデータの復旧なんていうのは実はとても簡単で、何か裏技とか使えば何の問題も無いのではないか、という人がとにかく多いからです。
仕事柄+趣味柄、コンピュータと接する機会の多い自分ですが、故障したマシンの修理とか、クラッシュしたデータの復旧なんかを依頼されることが時々ありまして。そういう人は往々にして
- バックアップなんかしない
- そもそもそんな概念を知らない(知ろうともしない)
- 困ったら誰かが助けてくれる
と思っています。コンピュータがおかしくなったら専門知識を持った人なら簡単に直せるだろう、という具合ですね。
そして、修理や復旧が成功する確率は、まあ全体の50%〜60%くらいでしょうか。軽微な異常なら難しくないのですが。
で、問題が深刻すぎて修理が出来ない、となると、たいがいの人は怒ります。もしくはゴネます。「どうしてこの程度が直せないんだ」「大切なデータが入ってるんだ何とかしろよ」「そんなに難しくないんだろ」と。まあ、丁寧に説明するんですが、普通は納得してくれません。
そういう場合、私は冷たくこう言い放ちます。
- HDDの復旧、ちゃんとした業者にお願いすれば30万円くらい、ラボで完全復旧目指すと100万円くらい掛かりますけど。(HDD完全破損のとき)
- 鍵をかけたのはあなたで、その鍵が失われていますが。どうやって錠を開けるんですか。(My Documentsを暗号化している人)
- どうして、あなたの所有物で、あなたがコントロールしていて、あなたの責任において故障したのに、私が責められるんですか。
- そんなに大切な情報なら、どうして別の媒体にコピーしなかったんですか?
リアルもネットも同じです。重要な情報は、複製して、いざという時に別手段で回復出来るようにするべきでしょう。これはパソコンに限らず、携帯電話だって同じです。